山内マリコ『ここは退屈迎えに来て』

地方都市で青春時代を過ごすってこういうことだよな,ってすごく共感できる短篇集.車さえあれば不自由なく過ごすことができる程度の田舎で,何が不満なのかと言えば,タイトル通り「退屈」だからだろう.出会いの少なさや選択肢の少なさを地元のせいにして,だからこそ上京したり,ここではないどこかで活躍する自分を夢見たりする.両親といっしょに住んでいればフリータでもそこそこ暮らせるけれど,「結婚」への圧力をひしひしと感じる地元暮らし.学生時代には仲が良かったけれど,今はそれほど...っていう友人が近くに住んでる地元の距離感.性に対して奔放だったり,オープンだったり(これは年頃だからか?).そんな年頃の彼女らの日常をただただ記録しているだけの短篇集で,ほどほどに面白い.

ここは退屈迎えに来て

ここは退屈迎えに来て