宮藤官九郎『NHK連続テレビ小説 あまちゃん 電子版完全シナリオ集 全26巻セット』

今さらだけれど,とても面白かった.たくさんの人がハマったのも納得の脚本でした.放送も一応全部録画しているはずなんだけれど,一度に見ると毎回のオープニングと回想シーンが多くて(毎日1話ずつ見る人には良いんだけど)ちょっと飽きちゃうんだよね.ということで,脚本だったらそういうこともなく一気読みでした.

まぁ,ふつうに面白かったとしか言えないし,この場面があーだこーだと言うのは他の人がとっくの昔にやっていると思うので,個人的に印象に残った台詞をいくつか引用して,レビュー終わりです. 

春子「田舎がイヤで飛び出したヤツって、東京行ってもダメよね。逆に田舎が好きな人って、東京行ったら行ったで案外うまくやれんのよ、きっと。結局、場所じゃなくて、人なんじゃないかなって、最近思う」

自分も田舎が嫌で東京に出てきた人なので,耳が痛い...

 

大吉「出だ!宮沢賢治、岩手の人間、宮沢賢治こすり過ぎ!! だいたいちゃんと読んだごどありますか?

まぁ,岩手といえば,最初に宮沢賢治があがりますよね.盛岡に住んでたことあるけど,読んだ作品は5冊くらい,かな.そんなもんです.

 

ユイ「自然がいいとか海がキレイとか、東京から来た人が言うのは分かる。でも私は言えない、だったら私は都会が好き。ビルが好き。地下鉄が好き。ネットカフェが好き……行った事ないけど。だから行きたい。この目で見たい。地方出身者でも、同い年の子とか、年下の子とか、ぜんぜん頑張ってるし。チャンスがあれば明日にでも出て行きたいよ」

こういう感じ,わかるなぁ.ユイちゃんの東京への憧れや春子さんの腫れ物扱いの感じは,山内マリコ『ここは退屈迎えに来て』にも共通していて,田舎特有の感覚なんだろうなぁ.

 

cheeky-supreme.hateblo.jp

 

 

アキ「現実は辛えな」

忠兵衛「お互いにな、行ったら行ったで何とがなるんだが、行ぐまでが辛え」

その通りだな,って.

 

甲斐「悪いようにはしないって、悪い奴のセリフだよね(笑)」

これも,うん,たしかに,って.

 

鈴鹿「向いてないのに続けるっていうのも、才能よ」

ええこと,言いますやん,って.

 

栗原「サカナクション?」

さかなくんが北三陸駅に登場したときのボケ.

 

夏「歌っても歌わなくても、津波の事は頭がら離れませんがら、どうぞお構いねぐ」

震災後の(被災地以外の)いろいろな自粛ムードに対して,こう感じていた方も多いんじゃないかなって思います.被災地の人はそんなことより必死で前を向こうとして,少しでも元気だそうとしていて,実際は「不謹慎だろ」とか言ってる邪魔してるのは外野にいる人のような気がしています.その気遣いって正しいのかな,と.