読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

池上彰『知らないと恥をかく世界の大問題 7』

【目次】

 プロローグ 新しい帝国主義時代の到来

第1章 大転換の中心「イスラム世界」の変化と世界への波及

第2章 ヨーロッパは受け止めきれるか?

第3章 内向きになるアメリカの苦悩と巻き返し

第4章 したたか中国の戦略と東アジア

第5章 せまりくる人類共通の大問題

第6章 安倍政権の「世界の大問題」への対処

エピローグ 近代文明の逆走を止められるか

おわりに

熊本地震を受けてのメッセージ

 毎年この時期に出版されるこのシリーズの7作目,つまり7年目.副題は「Gゼロ時代の新しい帝国主義」.やはり今回の話の中心は,イスラム国と中東の国々(+アメリカとロシア).日々のニュースで国同士の関係性が悪化していること(例えば,イランとサウジアラビア,ロシアとトルコなど)はわかっても,その背景がわかっていないと唐突な印象を受けてしまう.また,どうしてイスラム国が発生し,拡大してしまった理由や各国がうまく抑えることができていない現状も,なぜだろうと感じてしまう.でも,本書でイスラム教の宗派や第1次世界大戦などの基本的なところから解説してもらえると,やっとニュースの内容にも納得であろう.というか,根が深すぎる.歴史を勉強しないといけないなぁ.

今年はこれから,アメリカでは大統領選挙,イギリスではEU離脱/残留の国民投票,日本では参議院選挙があり,本書で前もって知っておくと,これからのニュースも理解しやすいだろう.これまでの安倍政権アベノミクスについて,フェアに総括している.憲法の解釈だったり,新3本の矢だったりと都合の良いようにやっているようで.野党についてはほとんど全く書かれていなくて,唯一名前が挙げられたのがSEALsだったので心配である(池上さんが,ではなく,野党が).他人がどんな政党や政策を支持しようが勝手だけど,一応それなりに知った上で選挙に行ってほしいなって思うし,そういう意味で読んでもらいたい一冊である.

パナマ文書や熊本地震などのつい最近の話題についても書かれているし,(おそらくこの1年以内に)世界各国に取材に行ったときのエピソードもあって,筆の速さと行動力にただ単純にスゴいと思った.

1年のニュースをおさらいする内容であるが,このように世界の大問題を歴史や宗教なども含めて,基本的なところからおさらいしてくれるので,これまでの6冊もオススメ.

 

cheeky-supreme.hateblo.jp

cheeky-supreme.hateblo.jp