山田克哉『核兵器のしくみ』

原子力爆弾と原子力発電はどちらも「核分裂連鎖反応」という同じ物理現象を基にしており,この仕組みについて誰でもわかりやすく理解できるように書かれているのが本書.海の向こうで核実験とミサイルの発射訓練が行われ,そして,国内では原発再稼働が問題になっているからこそ,日本人の誰もが(核兵器廃絶を訴える人,原発推進派・反対派のどちらも,理系も文系も),この物理現象の科学的な原理や技術的な問題を知っておくべきで,その上で意見すべきだろう.基本中の基本.

核兵器のしくみ (講談社現代新書)

核兵器のしくみ (講談社現代新書)

 

【目次】

序章 原爆も原発も基本原理は同じだ

第一章 核兵器の「核」って一体何だ?

第二章 なぜ「核」が爆弾になり得るのか? ウラン爆弾と放射能

第三章 核分裂をコントロールするには? 原子炉のしくみ

第四章 発電前・発電後の厄介事 ウラン濃縮と核燃料再処理

第五章 濃縮は不要、構造は複雑 プルトニウム爆弾のしくみ

第六章 なぜ太陽は四六億年も輝き続けられるか? 水素爆弾のしくみ

 

大学で勉強した原発についての良い復習になった.ただ,「現象としてそうなるものはそうなる」と説明を省略しているところもあったので(ページ数や読者層を考えると仕方がないが),別の本でもう少し深く勉強したいと思った.